福島県

【会津】猪苗代|湖畔の絶景と共に楽しむ『LAKE SIDE HOTEL MINATOYA』

朝起きて仕事に行き、ご飯を食べて、また眠る。
休日も次の仕事に備えて体を休めるだけ。

信じられないかもしれないが、これが日本の働き手にとって当たり前の生活なのだ。
“休日”でさえ、心を解放する時間ではなく、ただ「次の労働の準備」に過ぎない。

そんな多忙を極めた日本人、そして日本を訪れる海外の皆さんにも体験してほしい場所がある。
自然に抱かれる時間、人の温かさに触れる瞬間、そして心と体を解き放つ体験。

福島・猪苗代湖のほとりに佇むLAKE SIDE HOTEL MINATOYAは、まさに忘れていた“休日らしい休日”を思い出させてくれる宿なのだ。

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筆者プロフィール

名前:Ken
ポーランドに移住した経験をきっかけにSNS「Ken / Solo Japanese Style」を立ち上げ、ポーランドと日本をつなぐコンテンツを発信。現在は日本文化や日本人の暮らしにフォーカスした動画を展開し、総フォロワー数は80万人以上。さらに日本各地の旅館や隠れたスポットを紹介する「Japan of Japan」(YouTube登録者数6万人以上)を運営する。都市部だけではない「本物の日本の良さ」を日本人の視点で世界に伝える。

レトロとモダンが交わる宿

福島県・猪苗代。
東京から新幹線で郡山、そこから電車や車で約1時間。
MINATOYAに着いてまず感じたこと -「湖が近ぇ」。

猪苗代湖は日本で4番目に大きい湖。
筆者は「滋賀」という日本で最も大きい湖を持った地方出身である。
そんな滋賀出身の私にとって琵琶湖は馴染み深い存在だけど、ここにはまた違う良さがある。
琵琶湖の壮大さが「果ての見えなさ」だとすれば、猪苗代湖は「ちょうどよく向こう岸が見える」安心感。
玄関を出ればすぐに湖畔が広がり、夕暮れには山並み、街明かり、そしてスワンボートまでもが重なり合う風景が心を和ませてくれる。

館内は、レトロとモダンが気持ちよく混ざり合っている。
畳の香りが残る客室、ケロリン桶が並ぶ大浴場、ロビー脇のゲームコーナー。
どこか学生時代の合宿を思い出させる“懐かしさ”がある。


一方で、現代的な快適さもちゃんと用意されている。
和洋室には世界的ブランド「シモンズ製」のベッドを採用し、景観の良さと眠りやすさを両立。
「快眠ルーム」では、快眠セラピスト監修のもと、6種類の枕3種類のアロマから自分好みに選べる仕組みになっている。
さらに全室にWi-Fi、エアコン、冷蔵庫、加湿器、空気清浄機、セーフティーボックス、ウォシュレット付きトイレなど、旅人が求める“使いやすさ”が揃っているのもありがたい。

そして忘れてはいけないのが、階段アート。
壁一面に描かれた四季の風景が、上に登るごとに春→夏→秋→冬へと移り変わる。
ただの移動がちょっとした美術鑑賞になる——これもまた「懐かしいのに新しい」MINATOYAらしさだと思う。

湖が水風呂になるサウナ体験

MINATOYAの目玉はやはり、テントサウナだ。
薪の燃える音、セルフロウリュで一気に立ち上る蒸気、そして選べるアロマの香り。

サウナはフィンランド発祥だが、日本では独自の文化に進化している。
高温サウナ → 冷たい水風呂 → 外気浴の流れを繰り返すことで、血管がぎゅっと締まり、頭が真っ白になるような“ととのい”を得る。まさに合法的に「ぶっとぶ」感覚だ。
現代の日本のサラリーマンは皆虜になっている。

サウナは6名まで入れる広さがあり、今回は2人で利用したので、空間をほぼ独り占めできた。薪を自分でくべて火力をコントロールする——「今日はじっくり蒸されるか、それとも一気に熱を上げるか」を決められるのも面白い。
炎のはぜる音や薪の香りが、ダイレクトに五感を刺激してくる。

浜辺には「いなびし」と呼ばれるトゲトゲの石が点在しているので、サンダルは必須。(無料貸し出しあり)
でもこの石、実は焙煎して「いなびし茶」という香ばしいお茶になる。カフェインレスでミネラル豊富な健康茶で、お土産としても人気だ。

(いなびしの写真)

外気浴用のインフィニティチェアに腰を下ろせば、湖面を渡る風が熱をやさしく冷ましてくれる。虫の声、波の音、頬をなでる風——まるで自然そのものに抱かれているようだ。Bluetoothスピーカーを借りて音楽を流したり、夜なら焚き火セットで炎を眺めながらチルすることもできる。

レンタルや販売品も充実している。

・水着販売(1着3,300円)
・サウナポンチョ(1,100円)、サウナハット(550円)、タオル類(330〜220円)
・インフィニティチェア(550円)で極上の外気浴
・Bluetoothスピーカー(550円)、焚き火セット(3,300円)

そして仕上げはサウナ飯。
宿泊サウナプランでは定番ドリンク「オロポ(オロナミンC+ポカリ)」が人数分サービスされる。中華弁当やラーメンをテントまでデリバリーしてくれるのも嬉しい。

ここ猪苗代のサウナでは、「風・空・湖」がフルセットで加わった“ととのい”が体験できる。日本ではめったに味わえない体験が、ここにある。

夜風とともに——屋上グランピングBBQ

夜は屋上のグランピングBBQへ。
屋上からは猪苗代湖と磐梯山の両方が望める。
昼は湖面のきらめき、夜は月と街明かりが重なり、景色そのものが贅沢だ。

テーブルに並ぶのは厚切りの肉、ソーセージ、アヒージョ、そしてオリジナルのハンバーガー。
このハンバーガーは宿に隣接するベーカリーのバンズを使っていて、しっかりかつモチモチとした食感。何層にも重なるパティと野菜、付け合わせのポテトと一緒に頬張り、ご当地ビールで流し込めば、それだけで“ここでしか味わえない”一皿になる。

さらにご飯ものには、地元米・ひとめぼれを使った焼きおにぎりや、ピラフ風のプレートまで用意されていた。炭火のはぜる音とともに広がる香ばしい匂いに、五感すべてが満たされていく。

手ぶらで楽しむ贅沢

屋上に上がれば、ガスコンロや炭の準備は不要。
食材や調理器具はすべて用意されており、片付けも不要。
ゲストは「焼く・食べる・飲む」にだけ集中できる。
旅行者にとって、この“手軽さ”はありがたい。

グランピングテントでの“チル”

グランピングは半屋外空間。雨風をしのぎつつ、自然の空気を感じられる。
冷暖房管理がされているので夏は涼しく、冬は暖かい。
夜は照明がほどよく灯り、安心して過ごせる雰囲気に包まれる。

テントの中にはソファやヨギボーが置かれていて、横になったり、飲み物を片手にだらっと過ごせる。飲み物の持ち込みも自由なので、ビールやワインを持ち込めば、そこは自分のリビングのようになる。
都内の屋上BBQとは違い、ここでは湖と山に囲まれた空間で、心からリラックスできる。

白壁にはスクリーン投影も可能で、映画を流して仲間とシネマタイムを楽しむこともできる。
高音質スピーカーも完備されており、パーティーのように盛り上がる音楽も、チルいBGMをかけたりと、自由自在。
私たちは普段聴かない洋楽を流し、湖と月を眺め、浜辺でチルっている青年たちの青春を重ねるように黄昏れたのだった…

朝は「焼きたて×蒸したて」の香りで始まる

翌朝カーテンを開けると、目の前にたたずむ湖と青空が差し込み、気持ちの良い朝を迎えた。
そのまま隣接する 「MINATOYA Bakery INAWASHIRO(みなとやベーカリー猪苗代)」 へ。東京の人気ベーカリー「パンとエスプレッソと」監修の本格派ベーカリーだ。

店内は、旅館とは一転して清潔感のあるカフェ空間。白と茶色を基調にした広々としたデザインで、古き良き日本旅館と現代的なカフェが併設されていることに驚かされる。

パンは“湖畔のご褒美パン”と呼ばれるほどのクオリティ。モチモチでほんのり甘い味わいは、さすが監修ブランドのこだわりを感じさせる。
人気メニューはフレンチトーストプレートパン盛り合わせ

テラス席に腰を下ろし、焼きたてのパンとコーヒーを片手に湖を眺める。
視界には、海辺で楽しむ若者やカップル、年配のご夫婦、朝からウォータースポーツをする男たち。そんな景色を眺めながらの朝は、都会の多忙な日常を忘れさせてくれる。

ここで働く人たちもまた温かい。
丁寧な接客はもちろん、宿や食事からもこの土地への思いやまごころが伝わってくる。会津の人々の温かさが、店全体の雰囲気を形づくっているように感じられた。

そしてなんと、ベーカリーやウォータースポーツのスタッフさん達が、私たちのインバウンド向けSNS「Japan of Japan」の視聴者であると伝えてくれた。
自分たちの発信がこうして地元の人ともつながっていくのを実感でき、とても嬉しかった。
こうした親しみやすい笑顔や会話も、確かに旅の思い出の一部になっていく。

ちなみに夜になると、このベーカリーは「中華レストラン 西湖」へと姿を変える。
ボリューム満点の本格中華は、団体客や合宿利用にも人気。
名物に食パン「ムー」を蒸篭で蒸し上げた 「ムーの蒸篭蒸しと中華デリセット」がある。ご飯は食べ放題で、湖畔の朝と夜、まったく違う表情を一つの場所で楽しめるのもMINATOYAならではだ。

MINATOYAの魅力は、宿泊にとどまらない多彩な体験にある。
ベーカリー、テントサウナ、屋上BBQなどは、日帰りでも気軽に楽しめる。

利用方法
・日帰り:公式サイトで予約し、事前カード決済
・宿泊:オンライン予約 or 電話予約(当日現金・カード払いOK)

夜は屋上でBBQとグランピングを手ぶらで楽しむ。
そして朝は「焼きたて×蒸したて」のパンを、青空と湖を眺めながら。

温泉、畳の客室、洋風ベーカリー、テントサウナ、そして猪苗代湖。
和と洋のエッセンスをここまで融合させた宿は、そう多くない。

湖のそばで、自然と人に包まれる時間。
それはMINATOYAが与えてくれる、忘れかけていた「本物の休日」だった。

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ABOUT ME
MatsuyamaKensuke
世界のケン(Kensuke Matsuyama) ポーランドへの移住をきっかけに、SNSアカウント「Ken / Solo Japanese Style」を立ち上げ、ポーランドと日本をつなぐグローバルコンテンツを発信。 現在は「日本文化」や「日本人の暮らし」をテーマにしたショート動画を中心に展開し、国内外で総フォロワー数100万人超を誇る。 また、日本各地の旅館や隠れた名所を紹介するメディアプロジェクト 「Japan of Japan」(YouTube登録者数10万人以上)を運営。 都市部だけでなく、地方や伝統に根ざした“本物の日本の魅力”を 日本人クリエイターとしての視点から世界へ発信している。