意外ときちんと理解できていない?宿泊業の重要指標を解説!

ホテルや旅館の経営は、観光業の動向や季節変動に大きく左右されるため、安定した収益を確保するには、適切な経営戦略が不可欠です。そのためには、経営状況を数値で把握し、課題を明確にするための指標(KPI)が重要な役割を果たします。
KPIを活用することで、宿泊施設の稼働率や収益性を高め、顧客満足度の向上にもつなげることができます。本記事では、ホテル・旅館業の経営において押さえておくべきKPIの種類や活用方法について詳しく解説します。
ホテル・旅館業の経営に役立つ経営指標(KPI)とは
ホテル・旅館業は、景気や観光動向に影響を受けやすく、安定的な経営が求められる業種です。適切な経営指標(KPI)を活用することで、現状の分析や経営課題の抽出が可能となり、効率的な運営が実現できます。
本記事では、ホテル・旅館業の経営において重要なKPIについて解説します。
1. 経営指標(KPI)とは
KPI(Key Performance Indicator)とは、日本語で「重要業績評価指標」と訳され、企業の目標達成に向けた進捗を測定する指標です。具体的な数値を設定することで、事業運営の改善点を明確化し、効果的な経営戦略を立案できます。
例えば、宿泊施設の収益向上を目指す場合、「客室稼働率」や「客室平均単価」などをKPIとして設定し、定期的に数値を分析することが有効です。
2. ホテル・旅館業における主要なKPI
客室稼働率(OCC)
客室稼働率(OCC:Occupancy Rate) は、販売可能な客室のうち、実際に利用された客室の割合を示します。
計算式: 客室稼働率(%)= 宿泊客が利用した客室数 ÷ 販売可能客室数 × 100
稼働率の向上には、適切な価格設定やマーケティング施策が重要となります。
客室平均単価(ADR)
客室平均単価(ADR:Average Daily Rate) は、実際に販売された客室の平均単価を示します。
計算式: ADR = 総客室売上 ÷ 実際に販売された客室数
宿泊単価を適正に管理し、価格戦略を見直すことで、ADRの向上を目指します。
RevPAR
RevPAR(Revenue Per Available Room) は、販売可能な客室1室あたりの収益を示す指標です。
計算式: RevPAR = 客室稼働率(OCC) × 客室平均単価(ADR)
収益向上のためには、稼働率とADRのバランスを考慮した運営が求められます。
原価率
原価率 は、売上に対する原価の割合を示します。特にホテルのレストラン部門では、適正な原価率管理が利益確保の鍵となります。
計算式: 原価率(%)= 原価(材料費) ÷ 売上 × 100
食材の仕入れ管理や廃棄率の削減が、原価率の適正化につながります。
顧客満足度
顧客満足度の向上は、リピーターの増加や口コミの拡散につながり、安定した経営に貢献します。ホテル業界では、以下のような要素が顧客満足度に影響を与えます。
- 予約のしやすさ
- チェックイン/チェックアウトのスムーズさ
- 客室の清潔さ・快適さ
- 飲食の品質
- スタッフの対応
- 施設の充実度
- 料金の適正さ
定期的なアンケート調査やレビュー分析を行い、サービス改善につなげることが重要です。
バックオーダー数
バックオーダー数 とは、宿泊希望があるものの、満室のため予約ができない件数を指します。バックオーダー数の多さは人気の指標ともなります。
この数値を分析し、適切な客室管理や繁忙期の価格設定を見直すことで、稼働率の最適化を図れます。
リピート率
リピート率 は、一定期間内に再訪した宿泊客の割合を示す指標です。
計算式: リピート率(%)= 再訪客数 ÷ 総宿泊客数 × 100
リピート率が高い施設は、顧客満足度が高く、安定した集客が見込めます。リピーター向けの特典やサービスを充実させることで、さらなる定着を促すことができます。
まとめ
ホテル・旅館業の経営において、KPIの適切な設定と分析は、安定した運営と収益向上に不可欠です。
- 客室稼働率(OCC) や 客室平均単価(ADR) を最適化し、収益向上を図る
- RevPAR を活用し、稼働率と単価のバランスを見直す
- 原価率管理 により、利益率を向上させる
- 顧客満足度 の向上に取り組み、リピーターを増やす
- バックオーダー数 を分析し、適正な価格・予約管理を行う
- リピート率 を高め、安定的な集客を確保する
これらの指標を活用し、効果的な経営戦略を立てることで、より良い宿泊施設運営が可能となるでしょう。